【ペーパードライバー必見】ハザードランプの使い方『危険を知らせる？お礼を伝える？』

ハザードランプは、すべての車に必ず備わっている重要な機能です。

しかし、運転中に前を行く車を見て「え、なぜ今ハザードランプを点けたの？」という疑問が湧くことはありませんか？

今回はペーパードライバーの皆さんが安心して運転できるようにハザードランプの正しい役割と使い方をさらに詳しく解説します。

1 ハザードランプとは？
2 道路交通法で決められているハザードランプの使い方
3 ハザードランプの役割
4 「サンキューハザード」は正しい使い方？その注意点
5 まとめ

ハザードランプとは？

ハザードランプのハザード（hazard）は英語で、「危険」や「危険因子」などを意味し、正式名称を「非常点滅表示灯」といい、周囲の車両や歩行者に危険を知らせるための灯火です。

ウインカーと同じランプが点滅しますが、ハザードランプは左右両方が同時に点滅するのが特徴です。

多くの車では運転席と助手席の間にある赤い三角マークのボタンで操作します。
このボタンは緊急時にドライバーがすぐに押せるよう、目立つ場所に配置されていることがほとんどです。

ハザードランプを作動させると、メーターパネル内のウインカーインジケーターも左右両方同時に点滅します。

道路交通法で決められているハザードランプの使い方

道路交通法では、特定の状況でハザードランプの使用が義務付けられています。
これらは、周囲の安全を確保するための重要なルールです。

夜間、道路幅が5.5m以上の道路に駐停車する時

道路交通法第18条第2項によると、「夜間、道路の幅が5.5m以上の道路に停・駐車している時は、ハザードランプもしくはテールランプをつけなければならない」とされています。

これは暗い場所でも後続車が停止している車を認識し、追突事故を防ぐためです。

特に交通量の多い道路では、後続車に早めに危険を知らせることが事故防止に直結します。

通学・通園バスが子どもの乗降のために停車する時

道路交通法第26条の3第2項により、通学・通園バスは、幼児や小学生が乗り降りする際にハザードランプを点けることが義務付けられています。

これは、子どもたちが車の周りを動き回る危険な状況を周囲に知らせ、注意を促すための重要な合図です。

一般の乗用車には適用されませんが、子どもの乗降時は周囲の車もいつも以上に注意して運転する必要があるというメッセージでもあります。

ハザードランプの役割

ハザードランプは法律で定められた場面以外にも、危険を知らせるための合図として幅広く使われています。

緊急地震速報が発表された時：
走行中に緊急地震速報が発表された場合、気象庁はハザードランプを点滅させながら徐々に減速し、周囲の安全を確認して路肩などの安全な場所に停車することを推奨しています。これは、急な停車が後続車との事故につながることを防ぎ、冷静に行動するための合図です。
車両故障や停車：
車の故障やパンクなどでやむを得ず路肩に停車する際は、後続車に危険を知らせるためにハザードランプを使用します。故障車をレッカー車でけん引する際も、同様にハザードランプを点滅させ、後続車への注意を促します。
渋滞の最後尾：
高速道路などで渋滞の最後尾についた際、後続車に渋滞が始まったことをいち早く知らせるために数回ハザードランプを点滅させます。これは追突事故を防ぐための非常に効果的な合図です。特に高速道路では、後続車が気づくのが遅れると大事故につながる可能性があるため、この合図を忘れずに行うことが大切です。
視界不良時：
濃霧、激しい雨、雪などで視界が著しく悪化した場合も、ハザードランプを点滅させて自車の存在を周囲に知らせます。これにより、他の車からの視認性が向上し、衝突事故を防ぐことができます。
駐車場で駐車する時：
ショッピングモールなどでバックで駐車する際、「今から駐車します」という意思を周囲に伝えるために点滅させます。一般的に「リバースハザード」と呼ばれ、後続車や歩行者に注意を促すための便利な合図です。