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雨の日の交通事故は7倍!ペーパードライバーが注意すべきことは?

「雨の日の運転は怖い!」と感じているペーパードライバーの方は多いのではないでしょうか。視界が悪いことだけでも経験に頼った運転をしなければなりません。即ち、ベテランドライバーでも運転しづらいので、晴天時に比べて交通事故率が7倍となる年もあります。雨の日の安全運転をするために、雨の日の悪条件について知り、ペーパードライバーが注意すべきことを覚えておきましょう。
何よりも、危険が迫っている状況にいることを素直に認めてムリな運転をしないことです。

●雨の日の交通事故は晴天時の約7倍も!

『首都高ドライバーズサイト』の統計データによると、下図【天候別の施設接触事故件数の比較】でわかるように、雨の日の交通事故(首都高の施設接触事故)は晴天時の約7倍となっています。
実数で見ると雨の日の事故件数は少ないのですが、雨の時間数は、2022年1年間の場合で約5%ほどしかありません。ですから、1時間あたりの件数を計算してみると、晴天時は0.12、雨天時は0.82となり、雨天時の方が約7倍も接触事故件数が高いことがわかります。

これは首都高に限ってのデータとなりますが、やはり雨の日は、一般道においても交通事故が起きやすいと言えるでしょう。それは雨の日は特別の条件であり、運転を避けるべきなのですが、どうしても運転しなければならないのが日常でもあります。

施設接触事故とは、いわゆる単独事故のことです。首都高であれば、カーブにある壁や分岐や合流部のJCT(ジャンクション)付近の構造物に接触する事故ことです。雨のために視界が悪く構造物に気づかなかったり、スピードの出し過ぎでブレーキが利かずにスリップしたりして、構造物に接触してしまうのでしょう。最悪の場合は、横転事故にもなりかねません。
この事故を避ける方法は極めて簡単です。当たり前ですが、速度を落とすことです。でも、それが出来ない事情も多々あるのです。

雨の日の事故件数は、時間当たりでみると晴天時の約7倍

出典:雨の日に事故が多発しています(首都高ドライバーズサイト)

●雨の日の事故形態は「施設接触事故」が多い

下図は、同じく首都高ドライバーズサイトの統計データ、【雨天時の事故形態別割合】【雨天時以外の事故形態別割合】の比較グラフです。

雨の日の施設接触事故(単独事故)は雨天時以外より多い。なぜ?

雨天時以外と比べると、雨の日の事故形態割合では、追突事故と車両接触事故が若干減って、施設接触事故が大幅に増えているのが分かります。

●雨の日の「施設接触事故」はどうして多いのか?

下図は、同じく首都高ドライバーズサイトの統計データ、【雨天時の施設接触事故の速度別割合】のグラフです。

雨天時は、スピードが高いほど施設接触事故が多くなる

クルマの走行スピードが「60km/h以下」よりも「60km/h以上」の方が、施設接触事故をより多く起こしていることが分かります。

つまり、「スピードを出し過ぎ」が、カーブで壁に接触する、あるいは分岐や交流地点の構造物に接触するなどの施設接触事故を増やしている原因であることがわかります。逆に言うと、低いスピードでも事故に結び付くこともわかってきます。

雨の日は交通事故を起こしやすいことがわかると、ペーパードライバーの方は「余計に怖い!」と感じてしまうかもしれませんね。でも、以下に示すような「雨の日の運転」で注意すべきこと、運転前の点検の仕方がわかってくると、雨の日の運転も安全で楽しいものになってきます。

●ペーパードライバーが「雨の日の運転」で注意すべきこと

雨の日の運転

(1)雨の日はまわりが見えづらい、視界が悪い

ペーパードライバーの方は「雨の日の運転が苦手~!」と感じているかもしれませんが、それは「雨の日にはまわりが見えづらい」ことが大きな原因のようです。
でも、ペーパードライバーに限らず、雨の日の運転は視界が悪くて運転しづらいものです。

〇なぜ、雨の日は視界が悪くなるのかと言うと…

  • 雨がフロントウィンドウやリアウィンドウに当たる
  • 車内と外気の温度差でウィンドウが曇る
  • 周囲のクルマ(特にトラックなどの大型車)の水しぶきがかかる
  • 雨の日の夜は、路面が濡れて車のライトや街灯が乱反射する(グレア現象

などの理由で、雨の日はまわりが見えづらい、視界が悪くなる現象がどうしても起きてしまうからです。

ですから、ペーパードライバーの方は安全なスピードまで落とし、ワイパーをしっかりかけて、周囲のクルマやバイク、歩行者や自転車、そしてセンターライン、停止線、横断歩道、その他の道路標識がよく見えるようにして運転しましょう。
これは、ペーパードライバーに限らず注意すべきことで、それにより雨の日の交通事故も防止できます。

〇雨の日の運転前に点検すること①

運転する前には、クルマのウィンドウを外側、内側共にキレイに拭いておくことが必要です。視界をよくするためです。フロントウィンドウだけでなく、リアウィンドウ、そしてサイドミラーもです。駐車する時は後ろを見ますからね。内側の汚れも拭いておきましょう。

ワイパーをかけたとたんに、かえって視界が悪くなって事故に遭ってしまうケースもありますから、常にウィンドウは常にきれいに拭いておきましょう。

ワイパーのゴムに土埃などの汚れが付いたままだと、ワイパーを作動させたときにかえって汚れをウィンドウに付けてしまいます。ですから、ワイパーのゴム部分の掃除も忘れないようにしましょう。ゴム部分の劣化がある場合は、早めに交換をしましょう。

こうして注意点を見ていくと、日頃の自主点検が大切であることが分かってきます。

〇おすすめのカー用品

  • 撥水コーティングスプレー

まずウィンドウをきれいに拭いておけば、あとは雨の日にフロントウィンドウなどに撥水コーティング剤(カー用品店で購入可能)をスプレーすると、雨のはじきが良くなり、より見えやすくなります。

撥水コーティングスプレーは、ゲリラ豪雨のような強い雨の時、特に顕著に効果が表れます。

②雨の日は道路が滑りやすく、ブレーキが利きにくい

もう1つ、ペーパードライバーの方にも重要で覚えておいた方が良いことは、雨の日は道路が滑りやすく、ブレーキが利きにくくなるということです。
晴れの日と同じようにスピードを出してブレーキを踏むと止まりにくく、交通事故に遭う可能性が高くなります。
ですから、以下に説明するハイドロプレーニング現象をよく理解することと、クルマの点検を怠らないことが必要です。

雨の日はタイヤが浮いている!

〇なぜ、雨の日は道路が滑りやすく、ブレーキが利きにくくなるのかと言うと…

  • ハイドロプレーニング現象が起きる(特に高速道路)
  • 雨の降り始めに路面にホコリや泥などが浮き上がり、滑りやすくなる傾向がある(一般道・高速道路)

以上のような理由があるからです。

ハイドロプレーニング現象とは、クルマが一定以上のスピード(多くは80km以上)で走ると、雨でぬれた路面とクルマのタイヤとの間に水の膜(層)ができ、「浮いた状態」になって摩擦が減るので、ハンドルを切ったり、ブレーキを踏んだりしても利かなくなる現象です。つまり、クルマが水の上を滑っていくようになるのです。

・高速になるほど起こりやすくなるので、特に、高速道路を走行中は注意が必要です。上記で示したように、高速道路上で施設接触事故が多く起きるのは、このハイドロプレーニング現象が起きやすいことが原因です。
山道でも下りは速度が上がり気味になるので、カーブでスピードを出し過ぎているとハイドロプレーニング現象によってブレーキが利かずに車線からはみ出す危険もあります。
一般道でも、轍が深くて水が溜まりやすい道路では注意が必要です。
・舗装路面の種類によっても、ハイドロプレーニング現象が起きるスピードが違います。新しい舗装面と古い舗装面の境目を超える時は注意が必要です。古い舗装ですと表面で水をはじいてしまい、より水が溜まりやすくなってしまいます。

このように、雨の日の運転の仕方で注意することは、何よりもスピードを出し過ぎないことです。これは、ペーパードライバーでなくとも十分に注意しなければならないことです。

〇雨の日の運転前に点検すること②

ペーパードライバーの方が「雨の日の運転は怖い!」と思ったら、運転する前に、マイカーで以下の項目も点検してみましょう。
「備えあれば患いなし」ですが、点検項目は一般的なタイヤのひび割れの点検は当然として、以下の2点は特に注意しましょう。

  • タイヤの空気圧が減っていないか
  • タイヤの溝が減っていないか
タイヤの空気圧と溝の深さをチェックしよう!

タイヤの空気圧はガソリンスタンドに設置してある「空気充填機」で充填できます。適正空気圧は車種によって違います。自分のクルマの適正空気圧は、運転席側のドアサイド付近、あるいは給油口等に貼付された空気圧表示シールに記載されているので、まだ確認できていない方はしっかり見ておきましょう。

また、タイヤの溝が減りすぎていたら、新しいタイヤと交換が必要です。車検時には法令基準にしたがって必ず測定するので、メンテナンスノート(整備記録)で車検時の残り溝の深さを確認してみましょう。1.6ミリを下回ると車検は合格しないので、タイヤ交換が必要です。
新品タイヤは8ミリの溝がありますが、半分の4ミリ以下になると若干滑りやすくなります。法令基準の1.6ミリになっていなくても2~3ミリほどになっていた場合、タイヤ交換を考えた方が良いでしょう。

摩耗したタイヤのままでいると、雨の日は特に滑りやすいことは、以下の「JAFによるタイヤ溝の深さ別の制動距離の比較動画」でよくわかります。5分山(4ミリの溝)と2分山(1.6ミリの溝)の比較では、60km/hでの差はあまりありませんが、100km/hでは制動距離約20メートルもの差があります。
ただし、実験ではいずれもブレーキを踏むことが決められた状態であることを念頭に置かなければなりません。実験で60km/hでは差がないからといって、実際にはとっさにブレーキが踏めるかわからないので油断は禁物です。
※雨天時に初めてわかる摩耗タイヤの危険性【JAFユーザーテスト】

タイヤの空気圧は車検項目ではありませんが、空気圧が減っていると雨の日には滑りやすくなります。交通事故に遭わないために、ペーパードライバーであっても、自分で車の点検することを怠らないようにしましょう。

〇おすすめのカー用品

  • 全天候型タイヤ(オールシーズンタイヤ)

全天候型タイヤ(オールシーズンタイヤ)は、文字通りどんな天候にも性能を発揮してくれるので、ペーパードライバーにもおすすめのタイヤです。
雨の日でも、タイヤと路面の間に出来る水の膜ができにくいように、高い排水性能を持つ接地面のデザインが施されているので安心です。
夏用タイヤの方が雨の日の排水性能は高いのですが、1年間に平均13%ほどしかない雨の日のために夏用の専用タイヤを装着することは、一般的にはコスト高となってしまいます。

また、最近の市販車には幅広タイヤの装着が主流ですが、幅広タイヤはタイヤの接地面積が広いため単位面積当たりの過重が低いです。そのため、水の膜ができる範囲も広くなり、かつハイドロプレーニング現象が起きるスピードが低くなってしまいます。
つまり、幅広タイヤは晴天時の接地性能は高くなるのですが、雨の日は浮き上がりやすいのです。
タイヤの空気圧が減ると、接地面積が広くなって滑りやすくなる原理と同じです。

雨の日は、車間をあけてスピードを落として運転!

以上のように雨の日は、「まわりが見えづらい、視界が悪い」「道路が滑りやすく、ブレーキが利きにくい」ので、ペーパードライバーでなくてもクルマの運転には注意が必要です。

ウィンドウやミラーが見えやすいように掃除をしておき、万が一ブレーキが利かなくなっても前車などにぶつかって損害が大きくならないよう、車間をあけ、かつスピードを落として運転することを心がけましょう。

▶あわせて読みたい!指導員からもプラスアルファの注意事項がありますよ!
ペーパードライバー講習教習指導員がわかりやすく解説 雨の日の運転方法・注意点

●雨の日の交通事故率7倍!ペーパードライバーが注意すべきことは?、まとめ

上記のように、雨の日は、「まわりが見えづらい、視界が悪い」「道路が滑りやすく、ブレーキが利きにくい」などクルマを運転するのに悪い条件が揃っていることがおわかりになったと思います。
そのために、雨の日は事故に遭いやすく、晴れの日に比べて交通事故率が7倍にもなるのです。(その年の統計数による)

そんな雨の日でも安全運転を心がけるのは、ペーパードライバーでもベテランドライバーでも同じです。【ペーパードライバーが「雨の日の運転」で注意すべきこと】をおさらいしてみましょう。
それでも、「雨の日の運転の仕方がよくわからない」「雨の日も落ち着いて運転したい」「雨の日でも交通事故に遭いにくい運転方法を学びたい」と思っているペーパードライバーの方は、ぜひ、FDSのペーパードライバー講習を受けてみてください。実際の教習をしながらベテランドライバーにしかわからない運転のコツをアドバイスできます。

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