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AT車の「B」や「L」、使ったことある?下り坂で知っておきたいエンジンブレーキの話

AT車を運転していると、シフトレバーに「P・R・N・D」のほか、「2」「L」「S」「B」などの表示があることに気づくことがあります。

「D以外は使ったことがない」という方も多いのではないでしょうか?

これらのレンジやモードは、車種によって役割が異なりますが、下り坂などでエンジンブレーキを活用したいときに使えるものがあります。

今回は、AT車・CVT車を運転するうえで知っておきたい、エンジンブレーキの基本と使い方について、ペーパードライバー講習専門の教習指導員がわかりやすく解説します。

●この操作、知っていますか?

AT車の「2・L・S・B」は何のためにあるの?

AT車のシフトレバーには、基本的に「P(パーキング)」「R(リバース)」「N(ニュートラル)」「D(ドライブ)」があります。

普段の走行であれば、基本的にDレンジを使用します。

しかし、車種によってはDレンジの下に、

  • 2
  • L
  • S
  • B

などのレンジやモードが用意されています。

これらはすべて同じ意味ではありません。

車種によって制御や役割が異なるため、まずは車の取扱説明書を確認することが大切です。

そのうえで、急な下り坂や長い下り坂など、エンジンブレーキを強めたい場面では、低いギアを選択したり、S・Bなどのモードを使用したりすることで、フットブレーキへの負担を減らせる場合があります。

※エンジンブレーキとは?

エンジンブレーキとは、アクセルペダルを戻したときに、エンジンや駆動系の抵抗によって車が自然に減速する働きのことです。

ブレーキペダルを踏んで止める「フットブレーキ」とは仕組みが異なります。

現在のAT車やCVT車では、Dレンジのままアクセルを戻してもエンジンブレーキが働く車があります。

そのため、

「AT車はエンジンブレーキがほとんど効かない」

というわけではありません。

ただし、急な下り坂などでさらに強い減速が必要な場合は、車種に応じてS・B・L・2などを使用することで、より強いエンジンブレーキを得られる場合があります。

必ず自分の車の取扱説明書で、各レンジ・モードの役割を確認しておきましょう。

長い下り坂では、エンジンブレーキを活用しましょう

山道などの長い下り坂を走行するとき、フットブレーキをずっと踏み続けるのはおすすめできません。

ブレーキを長時間使い続けると、ブレーキ周辺が高温になり、制動力が低下する「フェード現象」が起こることがあります。

さらにブレーキフルードが高温になって気泡が発生すると、ブレーキペダルを踏んでも十分な制動力が得られなくなる「ベーパーロック現象」につながることがあります。

こうした状態を防ぐためにも、長い下り坂では、

フットブレーキだけに頼らず、エンジンブレーキも併用する

ことが大切です。

ただし、エンジンブレーキはあくまで速度を調整するためのものです。

必要なときはフットブレーキもしっかり使い、安全な速度を維持してください。

AT車のシフト操作は「車種に合わせて」が基本

ここで注意したいのが、「2に入れればいい」「Lに入れればいい」と一律に考えないことです。

車によってシフトレンジの名称や制御方法が異なります。

例えば、

  • 「2」=2速付近を使うタイプ
  • 「L」=低いギアを使うタイプ
  • 「S」=スポーツモードなどとして働くタイプ
  • 「B」=下り坂などで強い減速を得るためのモードとして設定されているタイプ

などがあります。

特にハイブリッド車では、Bレンジが設定されている車種もあります。

同じ「S」や「B」という表示でも、車種によって意味が異なる場合があります。

そのため、初めて乗る車では「なんとなく操作する」のではなく、取扱説明書を確認してから使うようにしましょう。

急に低いレンジへ切り替えるのは避けましょう

エンジンブレーキを強くしたいからといって、速度が高い状態でいきなり極端に低いレンジへ切り替えるのは危険です。

急激に強いエンジンブレーキがかかると、路面状況によってはタイヤが滑る可能性があります。

特に、

雨・雪・凍結など、路面が滑りやすい状況では注意が必要です。

日産の取扱説明書でも、滑りやすい路面では急激なエンジンブレーキを避けるよう案内されています。

また、シフト操作をするときは後続車との距離や周囲の交通状況にも注意しましょう。

減速するときは、必要に応じてフットブレーキも使用し、後続車に自分の減速を知らせることが大切です。

エンジンブレーキは「止まるため」ではなく「速度を調整するため」

エンジンブレーキを使うと車が減速するため、「ブレーキペダルを踏まなくても止まれる」と考えてしまう方もいるかもしれません。

しかし、エンジンブレーキだけで十分に減速できるとは限りません。

特に、

  • 信号が赤になった
  • 前の車が急に減速した
  • 歩行者が横断しようとしている
  • 交差点に近づいている

といった場面では、フットブレーキを適切に使用して安全に減速・停止する必要があります。

エンジンブレーキは、フットブレーキの代わりではありません。

「エンジンブレーキで速度を調整しながら、必要に応じてフットブレーキを使う」

という考え方を身につけておきましょう。

ペーパードライバーの方は、シフト操作も一緒に練習しましょう

ペーパードライバーの方の場合、運転そのものだけでなく、

「このシフトはいつ使うの?」

「下り坂ではどうすればいい?」

「BやLって何?」

といった疑問を持つことも少なくありません。

普段はDレンジだけで運転できるため、こうした操作を実際に使った経験がない方も多いでしょう。

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